メコン川はチベット高原に源流を発し、中国雲南省を通りミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムと通り南シナ海に抜ける。ここは、中国雲南省徳欽県溜同江で、吊り橋の下を流れるのがメコン川。総延長4000Kmのおよそ1/10位の上流域。この吊り橋を渡り対岸の村を通りチベット ラサまで(実際には更にブータン、ネパール、インドへ)続く急峻な山道が茶葉古道である。
チベットでは育たない茶葉を雲南や四川から輸入し馬や薬草、毛皮、銀貨などと取引をした。1千年以上昔からの交易である。 雲南省でも、昨年訪ねた紅河県の山は粘土質で古くから棚田が発達したが、メコン川上流域の山々はこのように石の山である。 この急峻な山の裾野にこじんまりと開けた村は、昔は交易の商人相手の宿場であったが近年はブドウ栽培や大麦などの農業が主となったとのこと。
嘗て「茶葉古道」の要塞・溜同江の村
メコン川 ゆったりと流れているようだが、流れは激しい。 雨季には流量が増え、乾季には流量は減るが、浅瀬が増すので船の航行は難しい。
茨中教会
日曜礼拝を済ませ家路へ向かうチベット族。 チベットではチベット仏教が主流だが、ここでは今も2000人のチベット族が茨中教会の信者とのこと
今から200年ほど前、イギリス領インドを発ったフランス人伝教師が「茶葉古道」の隊商とともにチベットから雲南に到り、この地の首長に請われ教会を建てたという。 この地方では、ブドウの栽培が盛んで、ワインの国とも呼ばれている。フランスから取り寄せたブドウの種で!
これは豚の燻製というか干物というか。 教会の近くのチベット族の家で昼食をごちそうになったが(チベット料理)、その庭で天日干しにされていた。内臓はとってあるとのこと。 もう十分料理に使えるとのこと。